…頭のなかは文学理論の問題の暗中模索のあれこれで一杯になっていた。
2008年12月01日
「…頭のなかは文学理論の問題の暗中模索のあれこれで一杯になっていた。新批評のことは、ひととおりやった。マルクス主義批評も、ルカーチとベンヤミンに潜在する解釈学への志向に注目すれば新らしい批評精神に背馳しなうことも分ったしゴルドマンのなかにある観客論は、イギリスの読者論や文学社会学と重ねることができることも分り、やや安心していた。だが分らなかったのは、後期フロイトの神話中心の集団心理学とユンク派の神話原型論とが、どういう地平でフレイザーたちの業績と手をむすぶのか。ひいてはシンボル理論や社会行動学を包みこんで、文学作品の構造分析を、より広汎な文化の象徴学にまで、どうすれば高めてくれるのだろうか、という疑問だった。」
由良君美「In Illo Tempore」『エリアーデ著作集第7巻』月報1 1973.4 せりか書房 p.4
由良君美「In Illo Tempore」『エリアーデ著作集第7巻』月報1 1973.4 せりか書房 p.4
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