コトバのソムリエふぃでりおがお送りするテクストの世界。 二人の男が現れた。 一人はバスティーユ監獄の方から、一人は植物園の方から ブヴァールとペキュシェ…彼等はすべてのものから裏切られてしまった……フローベール

作品になることを永久に禁じられていることだ 

「批評のいちばんの悩み、口にするのが耻かしいためひそかに握りしめている悩みは、作品になることを永久に禁じられていることだ。」
吉本隆明「悲劇の解読」序−批評について−
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“白い音楽”とは、清洌な“裸の音楽”ということです。 

「サティの音楽はアマチュアにも、また専門のピアニストにも、おなじように愉しみながら演奏できる「白い音楽」、詩的な、しなやかな感性をもった音楽です。“白い音楽”とは、作曲家の押しつけがましいところがまったくなく、また無駄なもののまったくみられない、清洌な“裸の音楽”ということです。」
秋山邦晴『エリック・サティ・ピアノ全集』序文
サティ『スポーツと気晴らし』より
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余韻を一斉に鳴り響かせる可能性を秘めている。 

「バルザックの短編『サラジーヌ』…「これは女性そのものであった、彼女は突如として恐怖を、不合理な気紛れを、本能になっている不安を、衝動のような大胆さを、空騒ぎを、微妙な感受性を、示した。」…あの文の中のある単一の記号、例えば、「感受性」という語は、文化面、文学面での様々な余韻を一斉に鳴り響かせる可能性を秘めている。」
グレアム・アレン『間テクスト性』研究社 2002
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言語の墓場 

「辞書は言語の墓場である」
サイモン・デンティス 1995 24
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江戸は、同時代のロンドンよりも大きな都市 

「文化文政の頃(十九世紀前半)の江戸は、同時代のロンドンよりも大きな都市でした。大きな都市では、当然食生活や衣料も洗練されます。そして、浮世草子、俳諧、落語、人形浄瑠璃、浮世絵、陶芸、染物、さまざまな文化が花開きました。」
福田和也『日本の近代(上)』新潮新書 2008 p.14
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屍をあさり歩く女のやう。 

「エロディアスの侍童
見ろ、あの月を。不思議な月だな。どう見ても、墓から抜け出して来た女のやう。まるで死んだ女そつくり。どう見ても、屍をあさり歩く女のやう。」
ワイルド『サロメ』岩波 <3>p.13
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キリストより人気 

「今や僕たちはキリストより人気者だ」
ジョン・レノン
ビートルズ時代のジョンが放ったコトバ
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夜ごとの霜のさむければ、夕暮の風 

「夜ごとの霜のさむければ、
夕暮の風をも待たで、
倒れ死すべき定めも知らず、錦なす葉の萎れながらに
色増す姿ぞいたましき」
永井荷風『墨東綺譚』末尾
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言葉はいつの日か色になるだろう ラジャ 

「言葉はいつの日か色になるだろう。・・・サウンドが色になり、色がサウンドになる、といった体験をしたことがある人がいるだろう。・・・」
ラジャ・ラムがテレンス・マッケナの発言を引用して
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申し上げにくいことですが、何卒私の 

「舞台のいろはから教えていただいた先生にそむいてまでも縋った人に先立たれ、どう思っても生きてゆけません。申し上げにくいことですが、何卒私の死体はあの方の墓へ埋めるようお取り計らい願います」
松井須磨子 坪内逍遥宛の遺書(1919/01/05)
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フランス的ということ 

「…「フランス人は自分のつくった法を破ることに興味をいだいている。これがアングロ・サクソンとの相違だ」と、パリ大學の英文學のカザミアン教授は指摘していた。フランス人は芝生をふむな、禁煙、とした立札を見ると、芝生の中へ入つて一服やらずにはすまない氣になるのだ、とゴーティエもいう。」
桑原武夫「フランス的ということ」
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シューベルトの和音の色彩感覺 

「シューベルトの和音の色彩感覺の中にもやはりさういふ深いなぐさめがこもつてゐる。それは、美的秩序と精神的・倫理的秩序との相觸れるところから生まれる力であると思はれる。」
片山敏彦「創造的な理解」
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一国の思考力と強さと 

「一国の思考力と強さとは、ただ人間性(ユマニテ)によってのみある。それも、単に希望的状態の人間性によってではなく、現在直下のユマニテによってある。」
アラン『マルス』(戦争論)
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照顧脚下 顧みよ 

「照顧脚下」
『禅林類聚』禅のコトバ
おのれを顧みよ。真理を外にではなく自己自身の内に求め、自己の存在をしっかり見つめよ
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夢だから、猶生きたいのです。 

「夢だから、猶生きたいのです。あの夢のさめたやうに、この夢もさめる時が来るでせう。その時が来るまでの間、私は真に生きたと云へる程生きたいのです。あなたはさう思ひませんか。」
芥川龍之介「黄梁夢」
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雨は…遠くから、ざあつと云ふ音をあつめて来る 

「雨は、羅生門をつつんで、遠くから、ざあつと云ふ音をあつめて来る。夕闇は次第に空を低くして、見上げると、門の屋根が、斜につき出した甍の先に重たくうす暗い雲を支えてゐる。」
芥川龍之介「羅生門」
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どうも酔ぱらふとだらしはありませんで まるで夢のやうな始末で 

「「どうも酔ぱらふとだらしはありませんでね。何をどうしたんだか、今朝になつてみると、まるで夢のやうな始末で」と月並な嘘を云つてゐるが、実は踊つたのも、眠てしまつたのも、未にちやんと覚えてゐる。さうして、その記憶に残つてゐる自分と今日の自分と比較すると、どうしても同じ人間だとは思はれない。それなら、どつちの平吉がほんとうの平吉かと云ふと、之も彼には、判然とわからない。酔つてゐるのは一時で、しらふでゐるのは始終である。さうすると、しらふでゐる時の平吉の方が、ほんとうの平吉のやうに思はれるが、彼自身では妙にどつちと云ひ兼ねる。」
芥川龍之介「ひよつとこ」
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一種のオノマトペをおびただしく見出ださねば 

「だから僕が志賀直哉の文章にはオノマトペがないといふ通説に反して、「暗夜行路」のうちに、手ざはりや物のたたずまひの感じを現す一種のオノマトペをおびただしく見出ださねばならぬやうな結果も生ずるのである。」
寺田透「小説と時間」
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俺たちが突如として残虐になるのは…そういう瞬間 

「俺たちが突如として残虐になるのは、たとえばこんなうららかな春の午後、よく刈り込まれた芝生の上に、木漏れ陽の戯れているのをぼんやり眺めているときのような、そういう瞬間だと思わないかね」
三島由紀夫『金閣寺』
柏木のセリフ
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ボードレール 夢 行動 

「かつてボードレールは、<夢>を<行動>に結びつけることができないことを喜んでいた。」
ジャン=ポール・サルトル「マラルメの現実参加」
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まじめさ 聖なるまじめさ 

「まじめさを、聖なるまじめさを、常に身に附けて行け。ただそれのみが、生を永遠なものにするのだから。」
ゲーテ
マルヴィーダ・フォン・マイゼンブークが愛した言葉
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ショパンの弾き方 

「演奏にあたつてこれを即興風に、即ち緩慢にと迄はゆかずとも、不確かな手つきで以てやることは必要である。何はともあれ、早いテンポに伴ひ勝ちな弾き方は避けねばならぬ。それは、発見しながらする散歩である。」
アンドレ・ジイド『ショパン論』
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仏道をならふといふは、自己をならふ也 

「仏道をならふといふは、自己をならふ也。自己をならふといふは、自己をわするゝなり。自己をわするゝといふは、万法に証せらるゝなり。万法に証せらるゝといふは、自己の身心および他己の身心をして脱楽せしむるなり。」
道元「現成公案」『正法眼蔵』
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嘘をついてもばれるのです 

「リッチでないのに リッチな世界などわかりません ハッピーでないのに ハッピーな世界などえがけません 夢がないのに 夢をうることなどは……とても 嘘をついてもばれるものです」
杉山登志 遺書
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僕の神はロックンロール 

「僕はずっと大事なことを言わなきゃと思って、それを口にしてきた。僕の神はロックンロールだっていうことだ。」
Lou Reed 1998
The Velvet Underground,White Light/White Heat
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過去の方向 未来の方向 

「過去とは物質の方向であり、未来とは精神の方向である。」
アンドレ・シュアレス
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……一体、我々はどこへ逃げたらいいと言うのか 

「近代の詩人の愚かさは、<行動>が<夢>の妹でないことを悔やむにまで至ったことだ……何たることか、もしそうならば……一体、我々はどこへ逃げたらいいと言うのか」
ステファヌ・マラルメ
カザリス宛1863年6月3日付け書簡
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自分が自分になること 

「自分が自分になることはむづかしい。しかしほんとうに大切なのはそれだけだ。ひとりの人間にもひとつの文化にも。」
中村光夫
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全世界が魂の家 

「魂にとつては西洋も東洋もない。西洋といひ東洋といふものは魂の外衣である。全世界が魂の家だ。」
ロマン・ロラン
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輸入と国産化のドラマの一例である 

「確かに西田(幾多郎)は、西洋からもたらされた新奇な学としての哲学に身を投じた。国民国家の成立とともに輸入され蔓延したロマン主義に侵されて自我を肥大させ、一生を誤った。その誤謬を貫くために母国語と戦い、期せずして独自の哲学をなした。それは明治以来、あらゆる分野で見ることが出来た、輸入と国産化のドラマの一例であるだろう。」
福田和也「西田の虚、九鬼の空」『日本人の目玉』p.75

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